「土地が広すぎてなかなか売れない」
「土地の半分だけ売って、残りには住み続けたい」
「土地を2つに分けた方が高く売れるのでは?」
このような場合に検討できるのが、土地を分筆して売却する方法です。
広い土地を購入できる人は限られますが、土地を適切な広さに分けることで購入希望者の選択肢が広がるケースがあります。
また、自宅の敷地の一部だけを売却し、残りの土地を自分で所有し続けることも可能です。
ただし、
「土地を分筆すれば必ず高く・早く売れる」
わけではありません。
分筆の仕方によっては、
- 接道条件が悪くなる
- 土地の形が使いにくくなる
- 建築できる建物に影響する
- 測量や登記などの費用がかかる
- 分筆後の合計手取り額が思ったほど増えない
といった可能性もあります。
大切なのは、先に分筆してしまうのではなく、
「そのまま売却した場合」と「分筆して売却した場合」を比較してから決めること
です。
この記事では、不動産売却に長く携わってきた経験をもとに、
- 土地の分筆とは何か
- 分筆して売却するメリット
- 分筆しない方がよいケース
- 分筆売却の基本的な流れ
- 分筆するときの7つの注意点
- 測量・登記などにかかる費用
- 分筆前に不動産会社へ相談する理由
を分かりやすく解説します。
結論|土地は「分筆してから売る」のではなく先に査定する
土地を分筆して売却するか迷っているなら、最初に分筆登記をするのではなく、
まず現在の土地のまま査定してもらうこと
をおすすめします。
そのうえで、
①そのまま1区画で売る場合
と
②2区画以上に分筆して売る場合
の売却価格・費用・売りやすさを比較します。
例えば、広い土地を2つに分けることで、それぞれが一般的な住宅用地として購入しやすい広さになれば、買主候補が増える可能性があります。
しかし反対に、分筆によって一方が旗竿地のような形になったり、接道条件が悪くなったりすれば、土地の評価に影響することもあります。
したがって、
「広い土地=分筆した方が得」
とは限りません。
最終的には、
分筆後の合計売却価格 − 分筆に必要な費用
まで比較して判断することが重要です。

- 土地の分筆とは?売却前に知っておきたい基本」
- 分筆登記は土地家屋調査士へ相談するのが一般的
- 土地を分筆して売却する4つのメリット
- 土地を分筆しない方がよいケース
- 土地を分筆して売却する基本的な流れ
- 土地を分筆して売却するときに失敗しない7つの注意点
- 分筆前に3パターンの査定を比較する
- 分筆して売るか迷ったときのチェックリスト
- 土地の分筆にかかる費用と期間
- 土地家屋調査士と不動産会社は役割が違う
- 分筆前に比較したい3つの売却方法
- 1社だけで分筆方法を決めない
- 土地を分筆して売るか迷ったら、まず複数社へ査定
- 土地売却全体の流れも確認しておく
- 分筆売却でよくある質問
- まとめ|土地の分筆は「売ってから」ではなく「売る前の比較」が重要
土地の分筆とは?売却前に知っておきたい基本」

分筆とは、登記上1つになっている土地を2つ以上の土地に分けて登記することです。
例えば、登記上1つの土地をA土地とB土地に分け、それぞれ別の土地として登記します。
法務省も、土地の一部を売却するときなどに分筆登記が行われると説明しています。
例えば、
300㎡の土地
を、
150㎡+150㎡
の2つの土地として登記するイメージです。
分筆すると、それぞれが独立した土地として登記されるため、一方だけを売却するといったことが可能になります。
「土地を半分だけ売る」場合も分筆が必要になる
例えば、
「自宅の庭が広いので半分だけ売りたい」
というケースを考えてみましょう。
登記上1つの土地になっている場合、その一部分だけを独立した土地として売却するには、通常、売却部分を分けるための分筆登記が必要になります。
日本土地家屋調査士会連合会も、所有地の一部を隣地所有者へ売却する場合には分筆登記を申請すると案内しています。
つまり、
土地全部を売る → 分筆しなくても売却できるケースが多い
土地の一部だけを売る → 分筆が必要になる
という違いがあります。
分筆登記は土地家屋調査士へ相談するのが一般的
土地を分筆する場合、単純に図面上へ線を引くだけではありません。
分筆登記では土地の筆界を明らかにし、測量したうえで地積測量図などの必要書類を作成します。
法務省では、分筆登記に必要な土地の調査・測量や、表示に関する登記の申請代理を土地家屋調査士の業務として説明しています。
そのため、実際に分筆を進める場合は土地家屋調査士へ相談するのが一般的です。
ただし、
土地家屋調査士へ分筆を依頼する前に、不動産会社へ売却方法を相談する
ことも重要です。
なぜなら、
「どこで土地を分ければ売りやすいか」
は登記だけの問題ではないからです。
土地の形状、道路、周辺の住宅需要、想定する買主なども考えて分け方を検討する必要があります。
土地を分筆して売却する4つのメリット
分筆売却には、条件が合えばメリットがあります。
代表的な4つを見てみましょう。
メリット1|購入できる人が増える可能性がある
広い土地は売却価格も大きくなりやすいため、個人が住宅用地として購入するには予算が合わないことがあります。
例えば、
土地全体では予算オーバー
でも、
半分程度の土地なら購入できる
という人がいるかもしれません。
住宅用地として利用しやすい広さ・価格帯になることで、購入を検討できる人が増える可能性があります。
ただし、地域によって需要のある土地面積は違います。
単純に半分にするのではなく、その地域でどの程度の土地が売れているのかを確認することが重要です。
メリット2|土地の一部だけ売却できる
分筆すれば、
必要な部分だけ売却し、残りを所有する
こともできます。
例えば、
「自宅は残したいが、使っていない庭を売却したい」
「相続した広い土地の一部だけ処分したい」
といったケースです。
土地全部を手放したくない方にとっては、有効な選択肢になる場合があります。
メリット3|土地の用途を分けやすくなる
広い土地の一部を売却し、残った土地を自宅や駐車場など別の目的で利用することも考えられます。
また、相続した土地を将来的に家族で利用する場合などにも、分筆が選択肢になることがあります。
ただし、土地の利用方法によっては都市計画法や建築基準法、自治体の条例などの確認が必要になる場合があります。
分筆できることと、希望する建物を建てられることは別問題
と考えておきましょう。
メリット4|土地全体より売りやすくなるケースがある
広すぎる土地は、一般の住宅購入者には扱いにくいことがあります。
そこで適切な大きさへ分筆することで、住宅用地として検討しやすくなるケースがあります。
ただし、
分筆=売却期間が必ず短くなる
という意味ではありません。
地域の需要、価格、土地形状、接道状況などによって結果は変わります。
そのため、分筆前に複数の不動産会社から販売方法の提案を受けるのがおすすめです。
土地を分筆しない方がよいケース
分筆にはメリットがありますが、すべての土地に向いているわけではありません。
むしろ、分筆することで売りにくくなる場合もあります。
分筆後の土地が小さすぎる
土地を細かく分けすぎると、希望する建物を建てにくくなる可能性があります。
また、地域によっては敷地面積に関する制限が設けられている場合があります。
そのため、
「200㎡だから100㎡ずつにすればいい」
と面積だけで判断してはいけません。
分筆すると土地の形が悪くなる
長方形など比較的利用しやすい土地でも、分け方によっては一方が細長くなったり、不整形になったりする場合があります。
土地は面積だけでなく、
形状・間口・道路との関係
も重要です。
分筆後の土地が使いにくくなれば、売却価格に影響する可能性があります。
接道条件に問題が出る
住宅を建築する土地では、道路との関係が非常に重要です。
土地全体では問題がなくても、分筆方法によっては一方の土地の接道条件に問題が生じることがあります。
そのため、分筆線を決める前に、
「分筆後の両方の土地で建築できるのか」
を確認することが重要です。
接道については、第2回の「7つの注意点」で詳しく解説します。
分筆費用を考えると手取りが増えない
分筆する場合には、土地の状況によって、
- 測量
- 境界確認
- 分筆登記
- 必要に応じた造成
- その他の関連費用
などが発生します。
そのため、
分筆後の売却価格の合計だけを見て判断しない
ようにしてください。
例えば、
そのまま売る場合
→ 4,500万円
分筆して売る場合
→ 2,400万円+2,400万円=4,800万円
だったとしても、
「300万円高く売れるから分筆した方が得」
とはまだ判断できません。
分筆に必要な費用や売却に伴う費用などを差し引き、最終的な手取り額を比較する必要があります。
土地を分筆して売却する基本的な流れ
土地を分筆して売却する場合は、最初から測量・登記へ進むのではなく、次のような順番で検討すると分かりやすくなります。
STEP1|現在の土地の価値を査定する
まずは分筆前の状態で査定します。
現在の土地をそのまま売った場合、
「いくらくらいで売却できそうなのか」
を確認します。
ここが比較の基準になります。
STEP2|分筆した場合の販売プランを比較する
次に不動産会社へ、
「この土地を分けて売った場合はどうなるか」
を相談します。
確認したいのは、
- 何区画にするか
- どこで分けるか
- 各区画の想定価格
- それぞれの売りやすさ
- 接道
- 土地形状
- 想定する購入者
などです。
1社だけではなく複数社から提案を受けると、販売方法を比較しやすくなります。
STEP3|法令・建築条件を確認する
分筆案ができたら、
その分け方でそれぞれの土地を利用できるのか
を確認します。
接道、用途地域、建ぺい率・容積率、自治体独自の敷地面積に関する規制などを確認します。
「登記上は分けられたのに、住宅用地として使いにくい」
という状態を避けるためです。
STEP4|土地家屋調査士へ相談する
売却方法と分筆案が固まってきたら、土地家屋調査士へ相談します。
土地家屋調査士は、資料や現地状況などを確認し、必要な調査・測量を行います。
分筆では筆界を明らかにする必要があり、法務省も分筆登記では測量や地積測量図などの作成が必要になると説明しています。
STEP5|境界確認・測量を進める
分筆する土地では、隣接する土地との筆界を明らかにする作業が重要になります。
法務省によると、分筆登記の際には、自分の土地と隣地との公法上の境界である筆界を明らかにする必要があります。
土地の状況によっては、隣地所有者との確認などに時間がかかることもあります。
そのため、
「売りたい日から逆算して早めに準備する」
ことが重要です。
STEP6|分筆登記を行う
測量など必要な準備が整ったら、分筆登記を申請します。
分筆登記が完了すると、分けた土地についてそれぞれ登記記録が作られます。不動産登記規則でも、分筆後の土地について新たな登記記録を作成することが定められています。
STEP7|土地を売却する
分筆後は、それぞれの土地を独立した土地として売却できます。
ただし、
必ず分筆登記が終わってから買主探しを始めなければならない
という考え方ではありません。
売却計画については不動産会社と相談し、測量・分筆の進捗も考えながら進めましょう。
土地を分筆して売却する場合も、査定から売買契約、決済・引き渡しまでの基本的な流れを理解しておくことが大切です。
不動産売却の手順や不動産会社の選び方については、次の記事で詳しく解説しています。
分筆登記の手続きと不動産売却の流れを整理しておくと、売却計画を立てやすくなります。
土地を分筆して売却するときに失敗しない7つの注意点

土地を分筆すると、広い土地を住宅用地として購入しやすい大きさにしたり、土地の一部だけを売却したりできる場合があります。
しかし、
「土地を2つに分ければ売りやすくなる」
と面積だけで判断するのは危険です。
分筆後の土地について、
- 道路にきちんと接しているか
- 必要な敷地面積を確保できるか
- 建物を配置しやすい形か
- 境界を確認できるか
- 水道などを利用できるか
- 税金にどのような影響があるか
- 最終的な手取りはいくらになるか
まで確認する必要があります。
ここからは、分筆前に確認したい7つの注意点を解説します。
注意点1|分筆後の「接道」を必ず確認する

最初に確認したいのが道路との関係です。
住宅を建てる土地では、建築基準法上の接道条件が重要になります。
原則として建築物の敷地は、建築基準法上の道路に2m以上接している必要があります。
国土交通省も、建築物の敷地は道路に2m以上接しなければならないという接道義務を説明しています。
例えば、現在は道路に広く接している土地でも、分筆方法によって、
A土地は道路に十分接している
一方、
B土地は道路との接し方に問題が出る
ということがあります。
旗竿地になる場合も注意する
広い土地を前後に分けると、奥側の土地へ道路から細長い通路部分を設けることがあります。
いわゆる旗竿地のような形です。
旗竿地だから売れないわけではありません。
しかし、
- 通路部分の幅
- 建物の配置
- 駐車スペース
- 日当たり
- 工事のしやすさ
などによって、整形地とは評価が変わる可能性があります。
そのため、
「2区画とも同じ面積だから同じ価格で売れる」
とは考えないようにしましょう。
分筆線を決める前に、不動産会社や建築・測量の専門家などへ確認することが重要です。
分筆後の土地が建築できるとは限らない
土地を分筆する際に特に注意したいのが、分筆後の各敷地の接道条件です。
建築基準法では、原則として建築物の敷地は幅員4m以上の道路に2m以上接する必要があります。ただし、道路の種類や建物の用途・規模、自治体の条例などによって条件が異なる場合があります。
例えば、広い土地を2つに分筆した結果、一方の土地が道路に十分接していない場合、その土地では建物の新築や建て替えが難しくなる可能性があります。
また、現在建物が建っている土地でも、敷地を分けることで接道条件や建築基準法上の制限に適合しなくなる場合があります。
分筆登記ができることと、分筆後の土地に建物を建てられることは別です。
分筆方法を決める前に、建築基準法上の道路種別や接道幅、自治体の条例を確認しましょう。
判断が難しい場合は、不動産会社だけでなく、建築士や自治体の建築指導担当窓口にも相談してください。
注意点2|最低敷地面積などの規制を確認する
土地は、
「面積があるから好きな大きさに分けてよい」
とは限りません。
地域によっては、都市計画などにより建築物の敷地面積の最低限度が定められている場合があります。
例えば200㎡の土地を、
100㎡+100㎡
に分けたいと思っても、その地域の規制や建築条件によっては想定した利用ができない可能性があります。
そのため、分筆案を作る段階で、
- 用途地域
- 建ぺい率
- 容積率
- 敷地面積の最低限度
- 自治体独自の条例など
を確認しましょう。
特に、
「できるだけ細かく分ければ総額が高くなるのでは?」
という考え方には注意が必要です。
小さく分けすぎることで建築計画の自由度が下がれば、かえって買主を見つけにくくなる可能性があります。
分筆後の土地が小さすぎると建築に制限が生じる場合がある
土地を分筆する際は、最低敷地面積の制限にも注意が必要です。
地域によっては、都市計画や地区計画、建築協定などによって、建物を建てる敷地の最低面積が定められていることがあります。
例えば、最低敷地面積が100㎡と定められている地域で、180㎡の土地を90㎡ずつに分けると、分筆後の土地では新たな建築が制限される可能性があります。
ただし、最低敷地面積の規制には、既存敷地などに関する例外が設けられている場合もあります。
また、最低敷地面積の規制がない地域でも、建ぺい率・容積率・斜線制限などによって、希望する建物を建築できない場合があります。
分筆できる面積だけで判断せず、分筆後にどのような建物が建てられるのかを確認することが重要です。
分筆案を作成する段階で、自治体の都市計画担当窓口や建築指導担当窓口に確認しましょう。
注意点3|面積だけでなく土地の「形」を確認する
分筆では面積だけでなく、分筆後の土地形状が非常に重要です。
例えば300㎡の整形地を、
150㎡+150㎡
に分けたとしても、
一方が使いやすい長方形。
もう一方が細長い土地。
となれば、同じ150㎡でも評価が同じとは限りません。
住宅用地では、
- 間口
- 奥行き
- 建物の配置
- 駐車場の配置
- 玄関までの動線
- 日当たり
なども買主の判断材料になります。
「面積を均等にすること」が正解とは限らない
例えば300㎡の土地だからといって、
150㎡+150㎡
が最適とは限りません。
地域の需要や土地形状によっては、
130㎡+170㎡
など、別の分け方の方が使いやすい場合もあります。
重要なのは、
「数字上きれいに半分」ではなく、「分筆後の土地を買う人が住宅を建てやすいか」
という視点です。
そのため、土地家屋調査士へ測量を依頼する前に、不動産会社から販売プランを提案してもらう意味があります。
同じ面積でも土地の形によって売却価格は変わる
土地を分筆するときは、単純に面積を半分にすればよいわけではありません。
例えば、200㎡の土地を100㎡ずつに分ける場合でも、分筆の仕方によって土地の使いやすさが変わります。
整形地として分けられる場合と、細長い土地や旗竿地になる場合では、購入希望者の評価が異なることがあります。
また、道路に接する間口が狭くなると、駐車場の配置や建物の間取りに制約が生じる可能性があります。
特に、次の項目は分筆前に確認しておきましょう。
- 道路に接する間口の広さ
- 土地の奥行きと形状
- 駐車スペースの確保
- 建物を配置できる範囲
- 隣地との高低差
- 残す土地の利用価値
分筆後の面積だけでなく、建物の配置や駐車計画まで考えて分筆案を比較することが大切です。
可能であれば、分筆後の各敷地について簡単な建物配置プランを作成し、購入希望者にとって使いやすい土地になるか確認しましょう。
注意点4|境界が不明確だと時間がかかることがある
土地の分筆では、筆界を明らかにすることが重要です。
法務省も、分筆登記を行う際には、自分の土地と隣地との公法上の境界である「筆界」を明らかにする必要があると説明しています。
古くから所有している土地や相続した土地などでは、
「境界標が見当たらない」
「昔の図面と現況が分かりにくい」
といったケースもあります。
その場合、資料調査や現地測量、隣接地との確認などに時間を要することがあります。
売却期限がある人ほど早めに確認する
例えば、
「3か月以内に売却したい」
「相続した土地を早く処分したい」
という場合、買主を探し始めてから境界問題に気づくと、予定どおり進まない可能性があります。
土地売却を考え始めたら、
境界標があるか
測量図などの資料が残っているか
を早い段階で確認しておきましょう。
境界確認が終わらないと分筆計画が進まないことがある
土地の分筆では、土地の境界を正確に把握することが重要です。
特に、古くから所有している土地では、境界標が見つからなかったり、登記上の図面と現況が一致しなかったりする場合があります。
また、隣地所有者との境界確認が必要になることもあります。
境界の確認が難航すると、測量や分筆登記に時間がかかる可能性があります。
分筆を検討するときは、次の資料を確認しましょう。
- 登記事項証明書
- 公図
- 地積測量図
- 過去の境界確認書
- 現地の境界標
ただし、公図や古い測量図だけで境界が確定するとは限りません。
境界が不明確な土地では、分筆を前提に売却価格を決める前に、土地家屋調査士へ相談することが重要です。
なお、境界に争いがある場合は、筆界特定制度や境界に関する法的手続きの検討が必要になることもあります。
注意点5|水道・下水・ガスなどのインフラも確認する
分筆で見落としやすいのが、上下水道などのインフラです。
もともと1つの住宅用地だった土地を2区画に分けた場合、
「A土地には水道の引き込みがあるが、B土地にはない」
ということも考えられます。
分筆後に住宅用地として売却するなら、
- 上水道
- 下水道
- ガス
- 電気
- 雨水排水
などの状況も確認しておきましょう。
新たな引き込みや工事が必要になれば、費用が発生する可能性があります。
また、道路の状況などによって工事条件も変わります。
そのため、
「土地を分ける費用=測量・登記費用だけ」
とは考えないことが重要です。
分筆後の土地を住宅用地として使うために、ほかにどのような工事が必要になる可能性があるのかまで確認しましょう。
分筆後に新たな引き込み工事が必要になる場合がある
土地を分筆して売却する場合は、水道・下水・ガスなどのインフラ設備も確認する必要があります。
例えば、広い土地に1軒の住宅が建っている場合、水道や下水の引き込みが1か所しかないことがあります。
その土地を2つに分筆して住宅用地として売却する場合、分筆後の土地に新たな引き込み工事が必要になる可能性があります。
また、既存の配管が分筆後の他人の土地を通る場合には、配管の移設や使用権限の整理が必要になることもあります。
特に確認したいのは、次の項目です。
- 上水道の引き込み位置と口径
- 下水道の接続状況
- ガス管の引き込み位置
- 既存配管の通過経路
- 新たな引き込み工事の可否
- 工事費用の負担者
分筆後の土地価格が高く見込めても、インフラ整備費用が増えると最終手取りが減る可能性があります。
売却条件を決める前に、水道局や下水道担当窓口、ガス事業者などへ確認し、必要な工事費用の目安を把握しておきましょう。
注意点6|土地の一部売却では税金も確認する
土地を売却して利益が出た場合、譲渡所得に対して所得税・住民税などがかかることがあります。
土地・建物の譲渡所得は、基本的に、
売却代金 −(取得費+譲渡費用)− 特別控除
という考え方で計算します。国税庁も、土地や建物を売ったときの譲渡所得について、この基本的な計算方法を案内しています。
分筆して土地の一部だけを売る場合は、
元の土地の取得費を売却部分へどのように対応させるか
なども確認する必要があります。
相続した古い土地では、
「昔いくらで購入したのか分からない」
というケースもあるでしょう。
税額は、
- 所有期間
- 取得費
- 売却価格
- 売却費用
- 利用できる特例
などによって変わります。
そのため、税額が大きくなりそうな土地や取得費が分からない土地については、必要に応じて税理士や税務署などへ確認してください。
分筆した土地を売却すると譲渡所得税が発生する場合がある
土地を分筆して売却した場合、売却によって利益が生じると、譲渡所得に対する所得税や住民税などが発生することがあります。
譲渡所得は、一般的に次の考え方で計算します。
譲渡所得=売却価格-取得費-譲渡費用-適用できる特別控除
土地の一部を売却する場合は、取得費をどのように配分するかが問題になることがあります。
また、土地を所有していた期間によって、長期譲渡所得と短期譲渡所得の税率が異なります。
所有期間の判定は、原則として売却した年の1月1日時点で行います。
相続によって取得した土地では、原則として亡くなった方の取得時期を引き継いで判断します。
なお、分筆したこと自体で直ちに譲渡所得税が発生するわけではありません。
税金は分筆したかどうかではなく、売却によって生じた譲渡所得や適用できる特例などによって変わります。
居住用財産の特例や相続に関する特例が利用できる場合もありますが、土地の利用状況や売却条件によって適用要件が異なります。
売却前に税理士や税務署へ確認しましょう。
注意点7|「売却価格」ではなく最終手取りで比較する

分筆売却で最も重要なのが、最終的な手取り額の比較です。
例えば、
そのまま売却
土地全体の想定売却価格
4,500万円
だったとします。
一方、分筆すると、
A土地 2,500万円
B土地 2,300万円
合計
4,800万円
で売れそうだとします。
これだけを見ると、
「分筆すれば300万円得する」
と思うでしょう。
しかし、まだ判断できません。
分筆する場合には、
- 測量
- 分筆登記
- 境界に関する作業
- 必要に応じた造成
- インフラ関連工事
- その他売却に必要な費用
などが発生する可能性があります。
さらに、2区画が同時に売れるとは限りません。
一方だけ先に売れて、もう一方が長期間残る可能性もあります。
したがって比較するのは、
売却価格の合計
ではなく、
分筆後の売却価格合計 − 分筆・売却に必要な費用
です。
分筆した方が高く売れても手取りが増えるとは限らない
土地を分筆して売却すると、土地全体をそのまま売却するよりも、売却価格の合計が高くなる場合があります。
しかし、分筆には測量費用や登記費用などがかかります。
また、分筆後の土地の条件によっては、インフラ整備や造成工事が必要になることもあります。
そのため、売却方法を比較するときは、次の費用を含めて考えることが重要です。
- 境界確認・測量費用
- 分筆登記費用
- インフラ整備費用
- 必要に応じた造成・解体費用
- 仲介手数料
- 売買契約に伴う費用
- 売却によって発生する税金
例えば、分筆後の売却価格の合計が高くなっても、必要な工事費用や税金を差し引くと、そのまま売却した場合と手取りが変わらない可能性があります。
また、土地の一部を残す場合は、残った土地の利用価値への影響も考慮する必要があります。
分筆するかどうかは、売却価格だけでなく、費用・税金・売却期間・残地の価値を総合的に比較して判断しましょう。
分筆前に3パターンの査定を比較する
ここまでの7つを踏まえると、分筆する前に不動産会社へ次の3パターンを相談すると分かりやすくなります。
①土地全体をそのまま売却
②2区画などに分筆して売却
③土地の一部だけ売却して残りを所有
それぞれについて、
- 想定売却価格
- 売却期間
- 分筆費用
- 必要な工事
- 売りやすさ
- 最終手取り
を比較します。
特に重要なのは、
「分筆ありき」で不動産会社へ相談しないこと
です。
場合によっては、
「この地域では広い土地の需要があるので、そのまま売った方がよい」
という結論になる可能性もあります。
逆に、
「この面積なら2区画にした方が一般の住宅購入者が検討しやすい」
という場合もあります。
土地ごとに正解が違うため、最初に複数の売却方法を比較することが大切です。
分筆して売るか迷ったときのチェックリスト
最後に、分筆を進める前に確認しておきたい項目を整理します。
□ 現在の土地全体の査定額を確認した
□ 分筆後の想定売却価格を確認した
□ 分筆後の両方の土地の接道を確認した
□ 最低敷地面積などの規制を確認した
□ 分筆後の土地形状を確認した
□ 境界・測量の状況を確認した
□ 上下水道などのインフラを確認した
□ 分筆に必要な費用を確認した
□ 税金について確認した
□ 分筆後の最終手取りを比較した
特に、
「土地全体の査定額」と「分筆後の合計手取り」
の2つを比較せずに分筆を進めないようにしてください。
土地の分筆にかかる費用と期間
土地の分筆にかかる主な費用
土地を分筆して売却する場合、売却費用とは別に測量や分筆登記などの費用が必要になります。
ただし、分筆費用は土地ごとに大きく異なります。
例えば、
- 土地の面積
- 境界標の有無
- 測量図などの資料
- 隣接する土地の数
- 道路との境界
- 境界確認の状況
- 分筆する区画数
などによって必要な作業が変わるためです。
そのため、
「分筆には必ず○万円かかる」
と一律に考えないようにしましょう。
主な費用は測量と分筆登記
土地を分筆する際に考えられる主な費用には、
- 資料調査
- 現地調査
- 測量
- 境界確認
- 地積測量図などの作成
- 分筆登記
- 登録免許税
- 必要に応じた造成・インフラ工事
などがあります。
法務省によると、土地の分筆登記に関する登録免許税は、原則として分筆後の土地1筆につき1,000円です。
ただし、実際には登録免許税だけで分筆できるわけではありません。
土地家屋調査士へ調査・測量・登記申請などを依頼する場合、その報酬も必要になります。
したがって、売却計画を立てるときは、
「登記費用だけ」ではなく、分筆完了までに必要な総額
を確認してください。
土地の分筆にかかる期間の目安
費用と同じように、分筆に必要な期間も土地によって異なります。
特に影響しやすいのが境界の状況です。
境界が明確で必要な資料もそろっている土地と、境界標がなく確認作業が必要な土地では、進み方が違います。
また、
- 隣接地所有者との確認
- 官民境界に関する作業
- 測量
- 分筆案の調整
- 登記手続き
などに時間が必要になることがあります。
そのため、
「買主が見つかってから分筆を考えればいい」
と決めつけるのはおすすめしません。
売却期限が決まっている方ほど、早めに土地家屋調査士や不動産会社へ相談しましょう。
土地家屋調査士と不動産会社は役割が違う
分筆売却では、土地家屋調査士と不動産会社の役割を分けて考えることも重要です。
土地家屋調査士
主に、
- 土地の調査
- 測量
- 筆界の確認
- 地積測量図などの作成
- 分筆登記の申請代理
などを担当します。
土地家屋調査士は、土地・建物の調査や測量を行い、不動産の表示に関する登記申請手続きを代理する専門家です。
不動産会社
一方、不動産会社には、
- 土地の査定
- 周辺の売却事例調査
- 分筆した場合の販売価格の検討
- 買主層の分析
- 販売方法の提案
- 売却活動
などを相談します。
つまり、
土地家屋調査士=「どう分筆・登記するか」の専門家
不動産会社=「どう売るか」の専門家
と考えると分かりやすいでしょう。
両者をうまく連携させて進めることが大切です。
先に土地家屋調査士へ依頼するより査定を優先する理由
ここまで読むと、
「では最初に土地家屋調査士へ分筆を依頼しよう」
と思うかもしれません。
しかし、売却目的ならその前に不動産会社へ査定を依頼するのがおすすめです。
理由は単純です。
分筆してから、
「実はこの地域では広い土地のままでも需要があった」
「別の分け方の方が高く売れそうだった」
となっても、元に戻すには余計な手続きや費用が生じる可能性があります。
そのため、
査定 → 販売方法比較 → 分筆案 → 測量・登記
という順番で考えます。
分筆前に比較したい3つの売却方法
広い土地を売却するとき、「分筆すれば高く売れるのでは?」と考える方も多いでしょう。
確かに、土地を分筆することで購入希望者が増え、売却しやすくなる場合があります。
しかし、分筆には測量費用や登記費用がかかり、土地の形状や接道条件によっては、かえって売却しにくくなることもあります。
そのため、土地を分筆する前に、少なくとも次の3つの売却方法を比較することが重要です。
方法1|土地を分筆せず、そのまま売却する
最初に検討したいのは、現在の土地を分筆せず、そのまま売却する方法です。
広い土地であっても、立地や用途地域、周辺の需要によっては、そのまま購入したい人や不動産会社が見つかる可能性があります。
例えば、次のようなケースです。
- 二世帯住宅を建てたい人がいる
- 広い庭や駐車場を希望する購入者がいる
- 賃貸住宅や事業用地としての需要がある
- 不動産会社が土地全体の買取を検討している
土地を分筆せずに売却できれば、分筆のための測量や登記にかかる費用を抑えられる場合があります。
ただし、境界確認や測量が必要になることはあるため、必ず費用がかからないわけではありません。
まずは、土地全体をそのまま売却した場合の査定額を確認しましょう。
方法2|土地の一部を分筆して売却する
次に検討したいのが、土地の一部だけを分筆して売却する方法です。
例えば、広い実家の敷地のうち、使っていない庭の部分を売却し、住宅が建っている部分は残すケースです。
この方法には、次のようなメリットがあります。
- 必要な土地を手元に残せる
- 使っていない土地を現金化できる
- 残した土地を引き続き利用できる
ただし、分筆後の土地がそれぞれ建築基準法などの条件を満たしているか確認する必要があります。
特に注意したいのが接道条件です。
土地を分筆した結果、残した住宅の敷地が接道義務を満たさなくなると、将来の建て替えなどに影響する可能性があります。
また、建ぺい率・容積率、最低敷地面積、既存建物の配置、配管経路なども確認が必要です。
土地の一部を売る場合は、売却する土地だけでなく、残す土地の価値や利用条件も確認しましょう。
方法3|土地を複数区画に分筆して売却する
3つ目は、広い土地を複数の区画に分けて売却する方法です。
例えば、1区画では購入価格が高くなる土地を、住宅用地として購入しやすい広さに分けるケースです。
周辺に戸建て住宅の需要がある地域では、分筆することで購入希望者が増える可能性があります。
一方、次のような注意点もあります。
- 分筆後の各区画に適切な接道が必要
- 土地の形状によって利用価値が変わる
- 水道・下水・ガスなどの引き込み費用が発生する場合がある
- 区画によって売却価格や売却時期が異なる
- 土地の区画形質の変更を伴う場合、開発許可などの確認が必要になることがある
なお、単に分筆登記をすることと、宅地造成や道路整備を伴う開発行為は別です。
また、一般の所有者が複数区画を売却する場合でも、事業の内容や反復継続性などによっては宅地建物取引業の免許が問題になることがあります。
複数区画への分筆を検討するときは、不動産会社だけでなく、土地家屋調査士や必要に応じて行政窓口にも確認しましょう。
3つの売却方法は「最終手取り」で比較する
土地の売却方法を比較するときは、査定額だけで判断しないことが重要です。
例えば、分筆後の売却価格の合計が高くなっても、測量・登記・インフラ整備などの費用が増えれば、最終的な手取りが少なくなる可能性があります。
次の比較表を参考にしてください。
| 比較項目 | そのまま売却 | 一部を分筆して売却 | 複数区画に分筆して売却 |
|---|---|---|---|
| 売却対象 | 土地全体 | 土地の一部 | 分筆後の複数区画 |
| 分筆費用 | 原則不要 | 必要 | 必要 |
| 境界確認・測量 | 必要になる場合あり | 必要 | 必要 |
| インフラ整備 | 状況による | 状況による | 状況による |
| 買主探し | 土地全体の需要による | 分筆後の条件による | 区画ごとの需要による |
| 売却期間 | 市場状況による | 分筆手続きの期間も考慮 | 区画ごとの売却期間も考慮 |
| 残る土地への影響 | なし | あり | 残地があれば確認 |
| 最終手取り | 費用を差し引いて比較 | 費用を差し引いて比較 | 費用を差し引いて比較 |
※分筆費用や整備費用の負担者は、売買条件によって異なります。
特に、土地の一部を残す場合は、売却代金だけでなく、残った土地の利用価値が下がらないかも確認してください。
分筆前に3パターンの査定を比較する
土地の分筆を検討している場合は、不動産会社に次の3つの条件で査定を相談すると、売却方法を比較しやすくなります。
A:土地全体をそのまま売却した場合
現在の状態で、どの程度の価格が見込めるかを確認します。
B:土地の一部を分筆して売却した場合
売却する部分の価格と、残す土地への影響を確認します。
C:複数区画に分筆して売却した場合
各区画の想定価格、売却までの期間、必要な費用を確認します。
ただし、これらは分筆の実現可能性を確認するための参考査定です。
実際に分筆できるか、建築可能な敷地になるかについては、測量・法令調査などが必要です。
土地を分筆してから売却方法を考えるのではなく、分筆前に複数の選択肢を比較しましょう。
土地を早めに売却したい場合は、分筆して一般の購入希望者を探す方法だけでなく、不動産会社による直接買取も選択肢になります。
買取では、分筆せずに土地全体を売却できる場合もありますが、仲介より売却価格が低くなる傾向があります。
売却期間と価格の違いについては、次の記事も参考にしてください。
分筆費用や売却期間を考慮し、最終的な手取りを比較しましょう。
1社だけで分筆方法を決めない
土地の査定価格や販売方法は、不動産会社によって提案が違うことがあります。
例えば同じ土地でも、
A社
「そのまま1区画で販売しましょう」
B社
「2区画にすると戸建需要を狙いやすいです」
C社
「分筆せず建築会社などへの売却も検討しましょう」
というように意見が分かれることがあります。
だからこそ、
最初から1社の提案だけで分筆を決めない
ことが重要です。
少なくとも、
「そのまま売った場合」と「分筆した場合」
の両方について査定・販売プランを確認してください。
土地を分筆して売るか迷ったら、まず複数社へ査定
「広すぎて売れるか心配」
「半分だけ売りたい」
「分筆した方が高く売れるのか知りたい」
という段階なら、まだ分筆登記をする必要はありません。
まず現在の土地について、
①そのまま売った場合の価格
②分筆した場合の想定価格
を不動産会社へ相談してみましょう。
複数社を比較すれば、
「分筆するべき」
という提案だけでなく、
「この土地ならそのまま売却した方がよい」
という別の提案が出る可能性もあります。
土地を分筆する前に、複数社の売却提案を比較しましょう
広い土地の売却では、不動産会社によって提案が異なることがあります。
例えば、同じ土地でも「そのまま売却する」「一部を分筆する」「複数区画に分ける」など、売却方法によって価格や費用、売却期間が変わる可能性があります。
そのため、最初から1社の提案だけで分筆方法を決めるのはおすすめできません。
大切なのは、分筆に費用をかける前に、複数の不動産会社から売却方法と査定価格の説明を受けることです。
HOME4Uでは、複数の不動産会社にまとめて査定を依頼できます。
ただし、分筆を伴う土地売却への対応は会社によって異なります。査定依頼時には、土地全体の売却だけでなく、分筆した場合の売却についても相談したいことを伝えましょう。
査定結果を比較するときは、金額だけでなく、分筆に必要な費用や手続き、売却期間の見通しまで確認することが重要です。
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土地売却全体の流れも確認しておく
分筆は、土地売却の一つの方法です。
実際に土地を売る場合には、
- 査定
- 不動産会社選び
- 媒介契約
- 売却活動
- 売買契約
- 引き渡し
- 税金
なども確認する必要があります。
不動産売却全体については、
「不動産売却完全ガイド」
でまとめています。

分筆売却でよくある質問
土地は自分で好きなように分筆できますか?
土地所有者の希望だけで分筆線を決めるのはおすすめしません。
分筆後の土地について、接道、敷地面積、形状、建築条件などを確認する必要があります。
売却目的なら、不動産会社と土地家屋調査士などへ相談しながら分筆案を検討しましょう。
土地の半分だけ売ることはできますか?
登記上1つの土地の一部分だけを独立して売却する場合は、通常、その部分を分けるための分筆登記を行います。
ただし、分筆後の土地が住宅用地として利用できるかなども確認する必要があります。
分筆すれば土地は高く売れますか?
必ず高く売れるわけではありません。
分筆によって購入しやすい面積・価格になる場合は、買主候補が増える可能性があります。
一方、土地形状や接道条件が悪くなれば評価が下がる可能性もあります。
分筆前後の査定価格と最終手取りを比較して判断してください。
分筆してから不動産会社へ相談すればいいですか?
売却目的なら、分筆する前に相談することをおすすめします。
先に売却査定を受ければ、
「そのまま売る」
「2区画にする」
「一部だけ売る」
など複数の方法を比較できます。
土地売却の基本も確認しておきましょう
土地を分筆して売却する場合も、そのまま売却する場合も、不動産会社の査定価格や販売方法を比較することが重要です。
特に、売却価格だけでなく、必要な費用や売却までの期間を把握しておくことで、判断しやすくなります。
不動産売却の流れや査定方法、不動産会社の選び方については、次の記事で詳しく解説しています。
分筆するかどうかを決める前に、土地売却全体の流れも確認しておきましょう。
「そのまま売る場合と分筆して売る場合、どちらが有利かを査定から確認しましょう。
分筆前に土地の査定を比較する
まとめ|土地の分筆は「売ってから」ではなく「売る前の比較」が重要

土地の分筆売却は、広い土地や土地の一部を売りたい場合に有効な方法になることがあります。
ただし、
「土地を分ければ高く売れる」
と考えて、いきなり分筆するのはおすすめしません。
まず確認したいのは、
- 分筆後も接道条件を満たせるか
- 最低敷地面積などの規制に問題がないか
- 建物を建てやすい土地形状になるか
- 境界を確認できるか
- 上下水道などのインフラに問題がないか
- 税金はどうなるか
- 分筆後の最終手取りはいくらになるか
の7つです。
そして最も重要なのが、
現在の土地をそのまま売却した場合との比較
です。
分筆後の売却価格が高くなっても、測量・登記・造成などの費用を差し引けば、手取り額に大きな差が出ない可能性もあります。
反対に、広すぎて一般の住宅購入者が検討しにくい土地なら、適切に分筆することで売却しやすくなるケースもあります。
だからこそ、
査定
↓
そのまま売る場合と分筆する場合を比較
↓
分筆案を決定
↓
測量・分筆登記
↓
売却
という順番で進めるのがおすすめです。
分筆は目的ではありません。
「土地をできるだけ納得できる条件で売るための一つの選択肢」
として考えましょう。



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