「家を売りたいけれど、何から始めればいいのか分からない」
「不動産会社に相談したら、そのまま契約させられそうで不安」
「できるだけ高く売りたい。でも、何か月も売れないのは困る」
不動産売却は、多くの人にとって人生で何度も経験するものではありません。
一方、不動産会社にとって売却は日常の仕事です。
この「経験の差」があるからこそ、売主側も最低限の知識を持ってから動くことが大切です。
私は不動産業界に28年以上携わり、不動産売買や住宅建築の現場を見てきました。
その経験から最初にお伝えしたい結論は、シンプルです。
家を売るとき、最初にやるべきことは「不動産会社を決めること」ではありません。
まず、自分の家がいくらで売れそうなのか、相場を知ることです。
この記事では、これから不動産を売却する人が後悔しないために、売却の流れと重要なポイントを順番に解説します。
不動産売却で最初にやるべきことは「相場を知る」
家を売ろうと思ったとき、近所の不動産会社へ行く人は少なくありません。
もちろん、地域に詳しい優良な不動産会社もあります。
しかし、最初から1社だけに相談すると、その会社が提示した査定額が高いのか安いのかを判断できません。
例えば、同じ家でも不動産会社によって、
「3,000万円前後でしょう」
「3,300万円なら狙えます」
「早く売るなら2,800万円です」
と意見が分かれることがあります。
これは必ずしも、どこかの会社が嘘をついているからではありません。
得意な地域、抱えている購入希望者、販売戦略、査定方法などによって判断が変わるからです。
だからこそ、不動産売却のスタート地点では複数の査定を比較して、自宅の価格帯を把握することが重要です。
鉄則1|査定価格だけで不動産会社を選ばない
「4,000万円で売れます」
そう言われたら、その会社に任せたくなるかもしれません。
しかし、査定価格は「その金額で必ず売れる」という保証ではありません。
媒介契約を取るために、相場より強気な査定価格を提示するケースにも注意が必要です。
大切なのは査定額そのものより、
- なぜこの査定価格になったのか
- 周辺でどんな物件が売れているのか
- どのような販売戦略を考えているのか
- 売れなかった場合にどう対応するのか
まで確認することです。
高い査定額を出した会社ではなく、査定額の根拠を説明できる会社を選ぶ。
これが基本です。
鉄則2|1社だけではなく複数社を比較する
不動産会社選びで避けたいのが、最初に相談した1社だけで決めてしまうことです。
1社だけでは、
「この査定額は適正なのか」
「この担当者の説明は一般的なのか」
「もっと良い売却方法はないのか」
を比較できません。
だからといって、10社も20社も査定を取る必要はありません。
まずは複数社の意見を聞き、その中から説明が具体的で信頼できる会社を絞り込む方法が現実的です。
ここで便利なのが、不動産一括査定サービスです。
例えばHOME4Uなら、物件情報を入力して複数の不動産会社を比較する入口として利用できます。
まだ売却すると決めていない段階でも、まず「自宅がどの程度の価格帯なのか」を知ることが、売る・売らないを判断する材料になります。
査定額だけでなく「誰に売却を任せるか」も重要です。不動産営業担当者を見極めるポイントはこちらで詳しく解説しています。
「まず自宅の売却相場を確認する」
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※査定結果を比較してから、売却するかどうかを決められます。
鉄則3|「仲介」と「買取」の違いを知っておく
不動産の売却方法は、大きく分けると「仲介」と「買取」があります。
仲介は、不動産会社に購入希望者を探してもらう方法です。
一般的には市場価格に近い価格での売却を目指しやすい一方、買主が見つかるまで時間がかかることがあります。
一方の買取は、不動産会社などが直接物件を買い取る方法です。
売却までが早いケースが多い反面、仲介より売却価格が低くなる傾向があります。
つまり、
価格を重視するなら仲介
スピードを重視するなら買取
が基本的な考え方です。
ただし、実際には物件の状態や売却期限によって最適な方法は変わります。
「早く売りたいから、いきなり買取」
と決める前に、まず仲介ならいくらで売れそうなのかも確認しておきましょう。
「できるだけ早く売りたい」という方は、こちらの記事で30日以内の売却を目指す考え方を詳しく解説しています。
鉄則4|売却期限を最初に決める
不動産売却では「できるだけ高く売りたい」という希望だけで動くと、判断が難しくなります。
重要なのは、
いつまでに売りたいのか
を決めることです。
例えば、
- 半年以内に住み替えたい
- 相続した空き家を年内に処分したい
- 住宅ローンの負担を早く減らしたい
- 急いでいないので価格を優先したい
では、売却戦略が変わります。
売却期限が明確なら、
「最初の3か月はこの価格で販売する」
「反響が少なければ価格を見直す」
といった計画も立てやすくなります。
売れないまま何となく値下げを繰り返す状態は避けたいところです。
鉄則5|売却にかかる費用を先に計算する
3,000万円で家が売れたからといって、3,000万円すべてが手元に残るわけではありません。
不動産売却では、状況によって、
- 仲介手数料
- 印紙税
- 登記関連費用
- 住宅ローンの一括返済に関する費用
- 譲渡所得が出た場合の税金
などが発生します。
特に住宅ローンが残っている場合は、
売却価格-売却費用-住宅ローン残債
を考える必要があります。
住み替えを予定している人は、「いくらで売れるか」だけではなく、売却後にいくら残るのかまで確認してから次の住宅購入を考えましょう。
鉄則6|売れないときに焦って大幅値下げしない
売り出して1か月。
問い合わせが来ない。
内覧も入らない。
こうなると不安になり、すぐ値下げしたくなるかもしれません。
しかし、売れない原因が必ず価格とは限りません。
写真が暗い。
物件紹介文が弱い。
不動産ポータルサイトで魅力が伝わっていない。
担当者からの報告が少ない。
そもそも売り出し価格が市場から大きく外れている。
原因によって対策は違います。
だからこそ、値下げする前に、
「なぜ売れないのか」を担当者に説明してもらうこと
が重要です。
納得できる説明がなく、具体的な改善策も提示されない場合は、不動産会社の変更を検討する選択肢もあります。
鉄則7|「まだ売らない人」こそ価格を知っておく
マンションを「今売るべきか、まだ持つべきか」で迷っている方は、売却を先送りする前にこちらも確認してください。
築年数が古い家や旧耐震物件でも、売却方法はあります。「古いから売れない」と諦める前に、売却のポイントを確認してください。
私は、家を売ると決めてから初めて価格を調べる必要はないと考えています。
「子どもが独立したら売るかもしれない」
「住宅ローンが苦しくなったら住み替えるかもしれない」
「相続した実家をどうするか迷っている」
こうした段階でも、自宅や所有不動産の価格を知っておくことには意味があります。
なぜなら、
売却価格が分からなければ、選択肢を比較できないからです。
3,000万円で売れると思っていた家が2,000万円なのか。
反対に、2,000万円だと思っていた家が3,000万円で売れる可能性があるのか。
それによって、住み替え、住宅ローン、相続、老後資金の判断は変わります。
「査定を受ける=必ず売却する」ではありません。
まず現在の価値を知り、そのうえで売るかどうかを考える順番でもいいのです。
「売るか迷っている方も、まず現在の価格を確認」
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不動産売却の流れを7ステップで確認
初めて家を売る場合は、次の流れを覚えておけば十分です。
STEP1:自宅の相場を調べる
STEP2:複数の不動産会社に査定を依頼する
STEP3:査定価格と担当者を比較する
STEP4:売却を依頼する不動産会社を決める
STEP5:売り出し価格を決めて販売を開始する
STEP6:購入希望者と条件を調整して売買契約を結ぶ
STEP7:残代金を受け取り、物件を引き渡す
この中で、最初の「相場を知る」と「不動産会社を比較する」が、その後の売却を大きく左右します。
最初から1社に決める必要はありません。
比較してから選べばいいのです。
こんな人は早めに査定しておきましょう
次のような方は、すぐ売却しなくても一度価格を確認しておく価値があります。
- 1~2年以内に住み替えを考えている
- 住宅ローンの返済が負担になってきた
- 相続した実家を使っていない
- 空き家の維持費が負担になっている
- マンション価格が高いうちに売るか迷っている
- 離婚などで不動産の整理が必要になった
相続した実家や空き家をどうするか迷っている方は、放置する前に売却の選択肢を確認しておきましょう。
売却を急ぐ状況になってから情報を集めると、比較する時間がなくなります。
時間に余裕があるうちに相場を知っておくことが、売却時の選択肢を増やします。
まとめ|不動産売却は「売る前の準備」で結果が変わる
不動産売却で最も避けたいのは、
相場を知らないまま、最初に出会った不動産会社だけで売却を決めることです。
まず自宅の価格を知る。
複数の不動産会社の意見を比較する。
査定価格だけではなく、根拠と販売戦略を見る。
そして、自分の売却期限に合った会社を選ぶ。
この順番を守るだけでも、不動産会社任せの売却から抜け出せます。
家を売るか迷っている段階なら、今すぐ売却を決断する必要はありません。
しかし、自分の家がいくらで売れそうなのかを知らなければ、「売る」「持ち続ける」「住み替える」という選択肢を正しく比較できません。
まずは現在の価値を把握するところから始めてみてください。
売るか迷っている今だからこそ、相場を知っておきましょう
不動産売却で一番避けたいのは、時間がなくなってから慌てて最初の1社だけに相談することです。
HOME4Uなら、複数の不動産会社への査定依頼を検討できます。
今すぐ売る必要はありません。
まず「自分の家はいくらくらいなのか」を知ってから、売る・持ち続ける・住み替えるという選択肢を考えてみてください。
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